Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
かぜのたより
風の便り
Lisez 風の便り (かぜのたより) de Dazai Osamu (太宰 治) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 33 044 caractères · 66 écrans
計算して、意志を用いて、先生と呼びかけた場合には、すぐに感じて、その人から遠く突き離されたような、やり切れない気が致します。「先生と言われる程の」という諺は、なんという、いやな言葉でしょう。この諺ひとつの為に、日本のひとは、正当な尊敬の表現を失いました。私はあなたを、少しの駈引きも無く、厳粛に根強く、尊敬しているつもりでありますけれども、それでも、先生、とお呼びする事に就いては、たいへんこだわりを感じます。他意はございません。ただ、気持を、いつもあなたの近くに置きたいからです。私は肉親を捨てて生きて居ります。友人も、ございません。いつも、ただ、あなた一人の作品だけを目当に生きて来ました。正直な告白のつもりであります。
あなたは、たしか、私よりも十五年、早くお生れの筈であります。二十年前に、私が家を飛び出し、この東京に出て来て、「やまと新報」の配達をして居りました時、あなたの長篇小説「鶴」が、その新聞に連載せられていて、私は毎朝の配達をすませてから、新聞社の車夫の溜りで、文字どおり「むさぼり食う」ように読みました。私は、自分が極貧の家に生れて、しかも学歴は高等小学校を卒業したばかりで、あなたが大金持の(この言葉は、いやな言葉ですが、ブルジョアとかいう言葉は、いっそういやですし、他に適切な言葉も、私の貧弱な