Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
かぜのたより
風の便り
Lisez 風の便り (かぜのたより) de Dazai Osamu (太宰 治) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 33 044 caractères · 66 écrans
仕事の邪魔になったようですね。」と、はじめて、あなたの文章と同じ響きの、強い明快の調子で言いました。
「いいえ、それどころか。」私は、てんてこ舞いをしていました。そうして、えへへ、と実に卑しいお追従笑いをしたようです。本当に、仕事の邪魔どころか、私は目がくらんで矢庭に倒立ちでもしたい気持でした。私はあの日、もう東京へ帰ろうかと思っていたのです。一週間も滞在して、いちまいも書けず、宿賃が一泊五円として、もうそろそろ五十円では支払いが心細くなっていますし、きょうあたり会計をしてもらって、もし足りなかったら家へ電報を打たなければなるまい、ばかな事になったものだと、つくづく自分のだらし無さに呆れて、厭気がさしていた矢先に、霹靂の如くあなたが出現なさったので、それこそ、実感として「足もとから鳥が飛び立った」ような、くすぐったい、尻餅をついてみたい程の驚きを感じたのです。
それから二日間、あの宿で、あなたと共に起居して、私は驚嘆の連続でした。なんという達者なじいさんだろうと、舌を巻いた。けれども私は、一度も不愉快を感じませんでした。とても豊富な明朗なものを感じました。