Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

まと

魔都

久生 十蘭

Lisez 魔都 (まと) de 久生 十蘭 (ひさおじゅうらん) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 293 999 caractères · 578 écrans

Aozora Bunko

幸田はなおも諦め切れぬ面持で、

「おい、寝ていねえで起きろ。なア、どうしてあの鶴が鳴いたんだろう」

酒月は吸殻を火鉢の中へ投げ出すと、

「白痴が銭勘定をしやしめえし、同じことばかりいってたって仕様がねえ。なにしろめでたく千秋楽になったんだから、鶴のことなぞもうどうだっていいじゃないか。唄わなくたって元元だが、うまく唄ってくれたばかりに大分こっちの歩がよくなった。どうしたってこれを詐欺とはいわせねえ。あとは無届集会の埓をあけれアいいので、この方はどうせ手軽にすむ」

幸田は苦笑し、

「お手軽どころか、何だかひどく風向きが悪いじゃないか。幸田御用だ、なんてのは筋書になかったこったぜ。ここまで無事に落ち延びたのが不思議なくれえだ」

「といったって、どうせ段切は判っている。罰金か拘留か。まさか命をとるとはいわなかろう」

といってムックリ起ると猫板に頬杖をつき、

「おい、幸田、俺が驚いたといったのは鶴が唄ったこっちゃねえ。殴り込みに来たデクの棒のことだ。……お前はそう思わねえか。え、あれをさ」

幸田は頷き、

「そうなんだそうなんだ、俺にもどうも腑に落ちねえ。「国民」なら大倫会だし「旭」