Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

まと

魔都

久生 十蘭

Lisez 魔都 (まと) de 久生 十蘭 (ひさおじゅうらん) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 293 999 caractères · 578 écrans

Aozora Bunko

いうだけ野暮のようなものだが、これはジョン・ハッチソンとその莫逆の友ルイ・バロンセリの二人でデッチ上げた芝居なので、これについてはまだ書くべきこともあるが、ここではざっと両人の関係を紹介するに止め、さて再び以前の「巴里」に立戻ると、ハッチソンはニヤニヤ笑いながら山木の話を聞いていたが、踏絵がいい終ると急に改まった面持で一座を見廻し、

「軟調のつづきはいずれまた伺うとして、且那さんもお内儀さんもちょっと聞いて下さい。……というのは他でもない、つらつら按ずるに、今朝の一件にはチト腑に落ちかねる節があるんですぜ、御承知か」

「今朝の、って臨検のこと? 知りませんね、聞かしてちょうだい」

と、気味の悪い声をあげたのは印東忠介で、面差は廿二三だが、十七八としか見えぬ発育不良の骨柄。百人一首の業平朝臣のような間伸びした顔をオークル廿八番のグリスペイントで薄化粧をし、右の眼尻の下に入黒子を入れた異様な面態。

ハッチソンは頷いて、

「今くわしく訳をいいます。……今朝の七時半に明石署を放り出されると、みなさんは魚河岸へ朝飯を喰いに行ったね。岩井の旦那は御本宅へ引上げるし、私はすぐ社へ行って方々へ電話をかけて見た」