Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

ぎょげんき

魚玄機

森 鴎外

Lisez 魚玄機 (ぎょげんき) de Mori Ōgai (森 鴎外) en japonais avec furigana. JLPT N1. Touchez un mot pour le sens.

N1 · avancé · kanji et kana modernes · 9 866 caractères · 20 écrans

Aozora Bunko

その時夢にも想わぬ災害が玄機の身の上に起って来た。

咸通八年の暮に、陳が旅行をした。玄機は跡に残って寂しく時を送った。その頃温に寄せた詩の中に、「満庭木葉愁風起、透幌紗窓惜月沈」と云う、例に無い悽惨な句がある。

九年の初春に、まだ陳が帰らぬうちに、老婢が死んだ。親戚の恃むべきものもない媼は、兼て棺材まで準備していたので、玄機は送葬の事を計らって遣った。その跡へ緑翹と云う十八歳の婢が来た。顔は美しくはないが、聡慧で媚態があった。

陳が長安に帰って咸宜観に来たのは、艶陽三月の天であった。玄機がこれを迎える情は、渇した人が泉に臨むようであった。暫らくは陳がほとんど虚日のないように来た。その間に玄機は、度々陳が緑翹を揶揄するのを見た。しかし玄機は初め意に介せなかった。なぜと云うに、玄機の目中には女子としての緑翹はないと云って好い位であったからである。

玄機は今年二十六歳になっている。眉目端正な顔が、迫り視るべからざる程の気高い美しさを具えて、新に浴を出た時には、琥珀色の光を放っている。豊かな肌は瑕のない玉のようである。緑翹は額の低い、頤の短い子に似た顔で、手足は粗大である。