Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
とり
鳥
横光 利一
Lisez 鳥 (とり) de 横光 利一 (よこみつりいち) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 15 228 caractères · 30 écrans
Qと私とにいたってはことごとに私の方が馬鹿な成績を上げているのだ。もとを洗えば私達二人、Qと私とは同年で同級で専攻科目さえ同じだった所へ、同じ食客としてリカ子の家の上と下とで彼女を迷わせることにかけても同様な注意を払っていたのだ。結晶学の実習でダイヤモンドの標本を学校から持って帰り、初めてリカ子に見せたのが思えばこのリカ子のわれわれ二人に迷い出した初めであった。つまり、リカ子の人生はダイヤモンドから始まったのだ。そのとき私達はQの部屋で今私が下でして来たダイヤモンドの結晶面の測定について話していた。すると、リカ子は丁度お茶を持って這入って来ていつものように話し出し、そのダイヤモンドはどこの産かと質問した。所が、私にはそのダイヤモンドの母岩との関係とか産出状態とか自然性の結晶面とかは分っていても、その少女の最も知りたい平凡なことだけは分らなかった。すると、Qは実に私も驚歎したのであるが、直ちにそれはミナスゲラスだといい切った。私にはミナスゲラスはどこの国にあるのかさえも分らないのに、リカ子――漸く女学校を出かかった彼女に、分ろう筈もないことをいうQの心理に、初めは私とて驚かざるを得ないのだが、しかし、私の驚きは忽ち彼への尊敬の念へ変り出して再び全く別の驚きに変り出したというのは、他でもない。