Classiques japonais avec furigana
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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.
わし
鷲
岡本 綺堂
Lisez 鷲 (わし) de 岡本 綺堂 (おかもときどう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.
N2 · avancé · kanji et kana modernes · 144 476 caractères · 290 écrans
その知らせに驚いて駈けつけて来た産婆にむかって、お妻は訊いた。
「男ですか、女ですか。」
「坊ちゃんでございますよ。」と、産婆は誇るように言った。
「そうですか。」と、お妻はほほえんだ。「早くあっちへ連れて行ってください。おっ母さんもあっちへ行って……。」
男の児の誕生に、一家内が浮かれ立っている隙をみて、お妻はこの世に別れを告げた。いつの間に用意してあったのか知らないが、かれは聖柄の短刀で左の乳の下をふかく突き刺していた。もう一つ、人々に奇異の感を懐かせたのは、これもいつの間にか拵えてあったと見えて、かれは新しい経帷子を膝の下に敷いていたので、その鮮血が白い衣を真っ紅に染めていた。
その秘密を知っている者は、母のお峰だけであった。
「その時に生れた男の児が私の伯父で、今も達者でいます。」と、吉田君は言った。「そのお妻という女――すなわち私の曽祖母さんに当る人が、子供を生むと同時に自殺したので、井戸屋の家にまつわる一種の呪いが消滅したとでもいうのでしょうか。前にもお話し申す通り、今まで決して実子の育たなかった家に、お妻の生んだ子だけは無事に生長したのです。