Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

わし

鷲

岡本 綺堂

Lisez 鷲 (わし) de 岡本 綺堂 (おかもときどう) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 144 476 caractères · 290 écrans

Aozora Bunko

「おまえはお疲れであろう、早くお休みなさい。」

叔父には寝道具を出してくれて、僧はふたたび仏壇の前に向き直った。彼は低い声で経を読んでいるらしかった。叔父はふだんでもよく眠る方である。殊に今夜はひどく疲れているのであるが、なんだか眼がさえて寝つかれなかった。あるじの僧に悪気のないのは判っている上に、熊や狼の獣もめったに襲って来ないという。それでも叔父の胸の奥には言い知れない不安が忍んでいるのであった。

僧はある物に引留められて、ここに一生を送るかも知れないと言った。その「ある物」の意味を彼は考えさせられた。僧は又たとい何事があっても気にかけるなと言った。その「何事」の意味も彼は又かんがえた。所詮はこの二つが彼に一種の不安をあたえ、また一種の好奇心をそそって、今夜を安々と眠らせないのである。

前者は僧の一身上に関することで、自分に係合いはないのであるが、後者は自分にも何かの係合いがあるらしい。それなればこそ僧も一応は念を押して、自分に注意をあたえてくれたのであろう。山奥や野中の一軒家などに宿りを求めて、種々の怪異に出逢ったというような話は、昔からしばしば伝えられているが、ここにも何かそんな秘密がひそんでいるのではあるまいか。