Lecture japonaise

Classiques japonais avec furigana

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Lisez des classiques japonais en ligne avec furigana. Filtrez par niveau JLPT, touchez un mot pour le sens et traduisez une phrase.

たそがれ

黄昏

宮本 百合子

Lisez 黄昏 (たそがれ) de 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) en japonais avec furigana. JLPT N2. Touchez un mot pour le sens.

N2 · avancé · kanji et kana modernes · 14 500 caractères · 29 écrans

Aozora Bunko

彼女は、母親にだけまかせて置いては、なかなか用向が通らない歯痒(はが)ゆさを覚えたのである。

「まあ、そうこれから直ぐ行くの? 勿論、行ったって構わないけれども、折角、おのぶさんも来たんだから、一緒に御飯をすませて行ったらいいでしょう」

米子は、年に於ては、のぶ子と幾何(いくら)も違っていなかった。自然、ちょくちょく日曜などに来るのぶ子に対しても彼女は、冷かでない好意を持っていたのである。

「お正月に、ゆっくり遊びに行って来たらいいだろうというのに、おくめさんは、遠慮ばかりしているのだもの」

彼女は、のぶ子を見て一寸笑った。

「――じゃあ直ぐ仕度をするといいわ、私がお膳立てはしてあげるから」

「そうでございますか?」

おくめは、始めて亢奮を包みきれない声を出した。

「それでは、真個(まこと)にすみませんが、一寸やっていただきます。直ぐ帰って参りますから。――何だろうか」

そう定(きま)ると、彼女は、ろくに米子を見てもいられない風で娘の方に向いた。

「着物を着換えて行かなけりゃなるまいか、寒いのに億劫(おっくう)だね。……髪もこんなだし、……まあ、いい。仕様がない」