Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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あすなろう

あすなろう

山本 周五郎

Leggi あすなろう di 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 19.925 caratteri · 41 schermate

Aozora Bunko

文次は低く笑った、「いいじゃあねえか、おらあ現にこうやってここにいるんだ、すぐ知らせにいったらどうだ」

「冗談じゃあねえ、ばかにしなさんな」政は脛を叩き、そこをぼりぼり掻きながら立ちあがった、「いくらおれがなんだって、あにいをさすほど腐っちゃあいねえつもりだ」

「三日酒の義理か、あんげえ堅えところがあるんだな、そいつあ知らなかったぜ」と云ってから急に頭を振った、「いや、そうじゃあねえ、危なく感じ入るところだったが、おめえがさしにいかねえわけはほかにある、おい政、ごまかすな」

「かたなしだな」と政は太息をついた、「あっちじゃあしらばっくれるなと云われ、こっちじゃあこっちでごまかすなか、ぜんてえどんな弱いしりがあって、おれがあにいをごまかすんだ」

「徳銀の娘よ、名はおひろと云ったけな」

「おむらだよ」と政が云った、「おむらがどうして」

「おめえたちは今夜ここでおちあって、船でいっしょに木更津へ逃げるんだろう」と云って文次は頬の蚊を叩いた、「――とすりゃあ、岡っ引のところへ駆込むわけにゃあいかねえ、いけば木更津ゆきがおじゃんになるからな、どうだ、図星だろう」