Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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あすなろう

あすなろう

山本 周五郎

Leggi あすなろう di 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 19.925 caratteri · 41 schermate

Aozora Bunko

のと、竹の葉の匂いがしたのをいまでもよく覚えているよ」

文次は無感動に聞いていた。

「その娘には何度もそんなことをされたが、何度めかに町内の筆屋の路地で、炭俵へこう倚っかかったまま押っぺされているところをおふくろにみつかった」政は肱を突いた手で頬を支えながらくすっと笑った、「――おふくろにこっぴどく叱られたっけ、こっちはなんにも知っちゃあいねえ、ただその娘の云うなりになってたんだが、おふくろに叱られてからそれが恥ずかしいことで、人に知られては悪いんだってことに気がついた」

「四つや五つでか」

「四つの年の夏だったよ」

「おめえはいやなやつだ」文次は顔をしかめた。

「おれがか」政は身を起こした、「おれはなんにも知らなかったんだぜ」

「突きとばしてやれ」と文次が云った、「四つだって男だろう、そんなことをされたらはり倒すか突きとばしてやればいいんだ」

「それがそうはいかねえんだ、こっちはわけがわからねえのに、相手はおとなみてえになってる」政は唇を舐めた、「――おれがぐれ始めて、娘をひっかけるようになってから気がついたんだが、六つか七つでいながら、そういうときに云ったりしたりする