Classici giapponesi con furigana
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あすなろう
あすなろう
山本 周五郎
Leggi あすなろう di 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 19.925 caratteri · 41 schermate
「現にこの身でぶっつかったことなんだ」
「ほんとだぜ、か」と文次は首をゆっくりと振った、「おめえはいやなやつだ」
三人組の客が勘定を命じ、そこへ四人伴れの客がはいって来た。その四人はもうひどく酔っていて、三人組が去ったあと、却って店の中はそうぞうしくなった。二人組の客はいちど口論を始めたが、喧嘩にはならず、互いに慰めたりなだめたりしながら、また仲よく飲み続けていた。
「くどくってね、へっへ」と政が話していた、「女をくどくなんてばかなこった、へたにくどいたりするから女は用心しちまうんだ、女をものにしたかったら躯を責めりゃあいい、いきなり抱きついて口を吸う、いやだって云ったらもういちどやる、二度、三度とやりゃあ女は黙っちまうもんだ」
「子供を騙すようなもんか」
「但しみんながみんなじゃあねえぜ、中にゃあ田之助が裸で抱きついたって、石みてえにびくともしねえ女がある、そいつを見分ける眼がねえとしくじるんだ」
「おめえはしくじらねえんだな」
「そんなのには手を出さねえからな」
「情にほだされるこたあねえか」
「初めから夫婦にならねえと断わるくれえだぜ」と云って政は可笑しそうに含み笑いをし、文次のほうへ半身を近よせた、「――面白えんだ、あにい、女をものにしていよいよそうなるだろう、するとな」