Classici giapponesi con furigana
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あなたもわたしも
あなたも私も
久生 十蘭
Leggi あなたも私も (あなたもわたしも) di 久生 十蘭 (ひさおじゅうらん) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 133.405 caratteri · 263 schermate
「水上さん、ごぞんじないそうよ。あんた、わかるように話してあげて」
猪首のが、りきみかえったようすで、どもり、どもり、言った。
「そこにいる水上さんとこへ、何億という財産がころげこんで……そうしたら、水上さんの叔母テキだの、山岸という弁護士だの、坂田とかいうアメリカくずれだの、それから、秋川という大金持だの、その息子だの、欲の皮のつっぱったやつらが、総がかりになって、ひったくりにかかったので、水上さんは切なくなって、おシヅのところへ逃げこんできて、おシヅとウィルソンに、身柄は任せるからよろしくたのむと、委任状を渡したんだって……あたしの聞いたところじゃ、それが、ウラニウム籤のモトになる話なんです」
曽根は、目カドを皺めながら、
「水上さん、おわかりになったでしょう」
と言いながら、サト子の顔をのぞきこむようにした。
いま、じぶんを中心にして、目に見えぬ気流のようなものが渦を巻いているような感じがする。それは、愛一郎が飯島の久慈という家に忍びこんだことにも、叔母の熱海行きにも、山岸芳夫との結婚をおしつけられたことにも、大矢シヅが今日まで世話をしていたことにも、すこしずつ関係があるらしいふうだった。