Classici giapponesi con furigana
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いしがおごる
いしが奢る
山本 周五郎
Leggi いしが奢る (いしがおごる) di 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 22.304 caratteri · 45 schermate
千之助は不審そうに保馬を見た。
「いやなんでもない」保馬は首を振った、「あんまりばかなことを云うものだから、いや、いいんだ、べつの話なんだ」
千之助は戸惑ったように保馬を見ていた。
保馬は殆んど毎日のように出て歩いた。たいてい堀か仲田を伴れて出たが、一人のこともあった。二人には為すべき仕事があるので、だんだん一人で出るほうが多くなり、そのうち商人たちとの交渉が始まった。――初めに知りあったのは能登屋伊平という者で、湖月という料亭で偶然いっしょになり、それから伊平の紹介で角屋仁右衛門、作間忠太夫、渡島屋六兵衛などを知った。かれらは四人共同で、また一人ずつべつに、保馬を招いて酒宴をひらいたり、舟遊びをしたりした。それが暫く続くと、こんどは藩の用達をする商人たちが近づいてきた。
これよりまえ、外島又兵衛がしきりに保馬を訪ねて来た。ときには日に二度もやって来たが、保馬はずっと会わなかった。家にいるときでも居留守をつかった。すると或日、又兵衛のほうで謀ったらしいが、湖月で角屋仁右衛門と飲んでいるとき、廊下で彼と出会い、強引に彼の席のほうへと誘ってゆかれた。そこには八幡屋万助と青木重右衛門がいて、日の昏れるまで付きっきりで接待した。