Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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おじさんのはなし

おじさんの話

小山 清

Leggi おじさんの話 (おじさんのはなし) di 小山 清 (こやまきよし) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 21.232 caratteri · 42 schermate

Aozora Bunko

むかしからよく小糠三合なんて云うじゃないか。だいぶ値段を安く踏まれているぜ。」

「ばかを云っちゃいけねえ。むかしから養子に行った人には大人物がいるんだ。修身の教科書に名前の載っているような人には養子が多い。大石内蔵之助だって、伊能忠敬だって、みんな養子だ。つまり誰しも養子をするからには、大人物を養子にして、家運の隆盛をはかるんだ。生半可な人間は養子にしてもらえねえ。くさすのは養子になれなかった奴のひがみだ。」

「ばかに養子のことを弁護するじゃないか。まさかおじさんは養子じゃないだろうな。」

「おれは養子になれなかったくちだよ。」

「だけどおじさん、家運の隆盛はいいが、養家先が豆腐屋だったりしたら、ひでえことになるぜ。豆腐屋の早起きは新聞屋どこじゃないからな。それに冬だからって懐手をしているわけにはいかねえ。越後の高田町でも、豆腐屋だけは両掌を出しているというじゃないか。おれは生れつき皮膚が弱いから、冬場は水の中に掌を入れると、罅がきれて困るんだ。」

「どうもきみは大人物にはなれないな。」

「ところでおじさん、調査員にはどう云ってくれたね。」

「心配しなくともいいよ。