Classici giapponesi con furigana
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おこしょうこたろう
お小姓児太郎
室生 犀星
Leggi お小姓児太郎 (おこしょうこたろう) di 室生 犀星 (むろうさいせい) in giapponese con furigana. JLPT N1. Tocca una parola per il significato.
N1 · avanzato · kanji e kana moderni · 7011 caratteri · 14 schermate
そういう不思議な発作のあるごとに、児太郎の上気した、さっと鮮紅を帯びた頬は、いつも弥吉を恍惚とさせた。それに何時の間にか慣れてしまったせいか、静かにしているときの主人より、凶暴なときの児太郎がかれの総てを刺戟したからである。
弥吉は、髪のほつれをすっかり仕あげると、居睡りをしていた児太郎はうっとり目をさました。
「つい睡って了った。ご苦労だった。」
弥吉は、髪道具を前に、きちんと隔って坐って、優しゅう疲れている児太郎の、それゆえなお美しく見える目をみつめていた。いつになく児太郎は上機嫌であった。そういう日は殿宵の首尾もそれと察せられ、弥吉は、とうてい容れられない妬ましさに、じりじり心を苛立てていた。
「今宵参っても苦しくないぞ。」
児太郎は、機嫌にまかせ、どうしたら彼いう目になるだろうと思われるくらい、艶やかに光をうるませ、微笑んで自分でうなずいて見せた。が、弥吉は……対手のそういう好意のあり過ぎるときに、ちょいと気持ちが沈んでならなかった。
「いえ、今宵は参りませぬ。ゆるりとお休みあそばせ。」
児太郎は、すぐ顔色を変え、声を尖らせたのである。
「なぜ参れないというのだ。