Classici giapponesi con furigana
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おしげ
お繁
山本 周五郎
Leggi お繁 (おしげ) di 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 6857 caratteri · 14 schermate
「そりゃあ旦那、旦那……」
銀太郎は愕然と目をつぶった。
「とにかく、届けだけは聴いておく、それからいちおう大長丸を調べてやろう。だが証拠がなくてはそれ以上のことはできないからな」
そしてやはり駄目だった。
大長丸の船長はあたまから否定した。船長はそのとき、その現場から五丁も沖を通っていたと述べた。そしてそれを証明することもできぬしまた、否定する方法もないのだ。――人は絶えず刑事被告になる要心をしているわけではないのである。
銀太郎の夢はむざんにけし飛んだ。
彼は酒を呑みはじめた、ひどく呑んだ、機械船を失ってからしばらくして、彼は西堀の助次郎の舟へ稼ぎに乗っていたが、漁から戻るとその足で山城屋という酒店へ入って行く、そして塩をつまみながら濁酒とか焼酎とかいう強いやつを呷りつづける。その日の稼ぎがすっかり無くなるまで呷る、そして正体のなくなるまで酔うと、何やら分らぬことを喚きちらしながら家へ帰るのだ。
家には妻と二人の娘がいた、上がお繁でその下はまだ生れたばかりであった。帰って来た銀太郎は、狂人のように猛りたって、妻と娘を死ぬようなめに会わせる。
「うぬらも敵だ」