Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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おさかなじょし

お魚女史

坂口 安吾

Leggi お魚女史 (おさかなじょし) di Sakaguchi Ango (坂口 安吾) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 9457 caratteri · 19 schermate

Aozora Bunko

「ダメ」

と、冷めたく一言、自分がたべるだけ食べてしまうと、菓子器をかたづけて、

「ねえ、アンタ。アンタの社で、私をいくらで使ってくれる。タイクツなのよ。それにオコヅカイも、足りないのよウ」

「そうだなア。三千円ぐらいじゃないかネ」

「一カ月の給料よ」

「だからさ。それだって、高すぎるんだよ。だいたい、女の子が、三人で、男の一人の仕事もできないからねエ」

「ヘーン。アンタはいくら貰うの」

「六千円ぐらいだね」

「ナニ言ってんだい。アンポンタン。私はねエ、目があったら、私を見てごらん。エロ作家ぐらい、一目で悩殺しちゃうからネ。私のナガシメはネ、十幾通りも変化があるけれど、文士なんか二ツ目までゞタクサンだ。オマエサンはデクノボーさ。ゼンゼン、センスがありゃしない」

と、大変な見幕で怒りだしたそうであった。以上がお魚女史の第一回目の訪問のアラマシである。

★

第一回の登場ぶりが凄かったから、連日の来訪に悩まされることになるのかと怖れをなしたり、内々は待ちかねるところがあったりしていたが、一向に現れない。

三四度、道で会った。すると、アラア、先生、コンチハ、オハヨウ。