Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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ぐうたらどうちゅうき

ぐうたら道中記

佐々木 邦

Leggi ぐうたら道中記 (ぐうたらどうちゅうき) di 佐々木 邦 (ささきくに) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 164.113 caratteri · 332 schermate

Aozora Bunko

団さんは南さんとは面識のない所為か、

「僕は雲助や六尺の子孫でないから人を担ぐお手伝いは御免蒙る。博物館でも見て停車場で落ち合うことゝしよう」

と何時になく君子然と構えていた。田鶴子さんは昨夜からの約束でもう清瀬さんが迎えに来て、

「十一時までに屹度停車場へお届け致しますから」

と引っ攫うように連れて行ってしまった。斯ういう次第で僕達三人はホテルを出ると直ぐに団さんと別れた。

昨日とは方面が違う。これで奈良の両側が見られると思っていると、俥はところ/″\に崩れかゝった土塀のある場末町へ差しかゝった。

「この土塀は随分古いようだが、昔のが残っているのかね?」

とお父さんが訊いた。

「はい。昔の築墻でございます。これで千年からたっています」

と車屋さんが教えてくれた。そうして、

「南さんと仰有いましたな?」

「然う。南という医者だ。高畑としてあるからこの辺だろうね?」

「お医者の南さんならこの外れです」

と僕の車屋が知っていた。間もなく、

「成程、南医院とある。こゝだ。案外大きいね」

とお父さんが言うと、三輪さんは看板を見詰めて、

「内科婦人科小児科か。何でもやるんだね」