Classici giapponesi con furigana
ja-reading.com
Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.
けしのはたけ
けしの圃
小川 未明
Leggi けしの圃 (けしのはたけ) di 小川 未明 (おがわみめい) in giapponese con furigana. JLPT N3. Tocca una parola per il significato.
N3 · intermedio · kanji e kana moderni · 5337 caratteri · 11 schermate
そのうちに、長い馬の列はいってしまいました。けれど、まだ父親の出てくるようすが見えませんでした。小太郎は、父親はどうしたのだろうと思って、酒屋の入り口に立って、うす暗い内をのぞきました。しかしそこには、父親のいるけはいもなければ、また人の話し声もしませんでした。
「お父さん、お父さん。」と、小太郎は、急に心細くなって泣き声を出して、父を呼びました。けれど、なんの返答もありません。その内に番頭が顔を出して、
「だれも、家にはきていない。」といいました。小太郎は、父は、もう先にいってしまったのかと思って、後を追うために駆け出しました。
いくら駆けても、父の姿を見いだすことはできませんでした。小太郎は、父が、たしかに、あの町の角で待っていれといったことを思いうかべて、自分を独り置き残して、どこかへいってしまうはずがないと考えました。そして、いまごろは、父があの町の角で、自分を捜していはしまいかと思うと、また酒屋の前までもどってきました。けれど、そこにも、ついに父の姿を見いだすことはできませんでした。
「これは、きっと自分を置いて、お父さんはどこか遠いところへいってしまったのだ。