Classici giapponesi con furigana
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『このこころのほこり』
『この心の誇り』
宮本 百合子
Leggi 『この心の誇り』 (『このこころのほこり』) di 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 8535 caratteri · 17 schermate
女、女、ああ何ということだ。これが女に生れようとは! バーンスはそう云って呻いた。
パール・バックは、地の底へまでも徹るような呻吟をもって、これらの言葉を表現しているのである。
女に生れたということは、パリでブレーク・キンネーアドと、スーザンとを再び結びあわす必然をもたらした。ブレークは、近代派の彫塑家で、きわめて富裕な大理石商の息子である。ブレークにとっては、スーザンが偉大な彫刻家であるかないかが興味ではなかった。彼がこれまで知らなかった女性としての深く大きい生命力とその素朴さ純真さが、近代的なブレークの関心をひき、スーを一人の女として自分の力で目醒めさせることに興味がおかれたのであった。
女として自分のうちに開花させられた世界にひたったスーザンのある期間の生活は、クリスマスに久しぶりで田舎の生家へかえったとき非常に微妙な機会をえて一つの展開を見ることとなった。彼女の奏するピアノをきいて、スーの父親である老教授は、かすかに慄えて、自分がこれまでの生涯を浪費したことを悲歎した。その恐怖が彼女にブレークと自分との生活の実体についての疑問を目ざめさせたのであった。