Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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こんにゃくうり

こんにゃく売り

徳永 直

Leggi こんにゃく売り (こんにゃくうり) di 徳永 直 (とくながすなお) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 7408 caratteri · 15 schermate

Aozora Bunko

になったりしていったが、たった一つだけが、いつまで経っても、恥ずかしく辛かった。

それは往来で、同級生にぶっつかることだった。天秤棒をキシませながら、ふれ声をあげて、フト屋敷の角をまがると、私と同じ学帽をかぶった同級生たちが四五人、生垣のそばで、独楽などをまわして遊んでいるのがめっかる。するともう、私の足はすくんでしまって、いそいで逃げだそうと思うが、それより早く、

「あッ、徳永だ――」

と、だれかが叫ぶ。するとまた、

「ホントだ、あいつこんにゃく屋なんだネ」

と、違った声がいう。私は勇気がくじけて、みんなまできいてることが出来ない。こんにゃくを売ることも忘れて、ドンドンいまきた道をあと戻りして逃げてしまう。

こんなとき、私が、

「ああおれはこんにゃく屋だよ。それがどうしたんだい」

と言えればよかった。そしたら意地悪共も黙ってしまったにちがいない。ところが不可ないことには私にその勇気がなかったので、もう二つの桶をあっちの石垣やこっちの塀かどにぶっつけながら逃げるので、うしろからは益々手をたたいてわらう声がきこえてくる……。

そんな風だから、学校へいってもひとりでこっそりと運動場の隅っこで遊んでいたし、友達もすくなかった。