Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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しじみがし

しじみ河岸

山本 周五郎

Leggi しじみ河岸 (しじみがし) di 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 25.438 caratteri · 51 schermate

Aozora Bunko

「おれはそいつを掴んでみせるぞ」と彼はまた云った、「おれのこの手で、必ず掴みだしてみせるぞ」

次にでかけた日は雨が降っていた。

律之助は卯之吉の父親に会った。伊与吉は植木職(手間取りだったが)なので、晴れている日は稼ぎに出るため、それまで会う機会がなかったのである。――伊与吉もまたあまり話はしなかった。痩せて骨ばった躯つきの、気の弱そうな老人だったが、死んだ卯之吉の孝行ぶりを自慢したり、その子に死なれた老いさきのぐちを、くどくどとこぼすばかりで、こちらの肝心な質問になると、殆んど満足な答えをしないのであった。

「私は下手人はほかにあると思うんだ」と律之助は繰り返した、「私は本当の下手人を捜しだしたいんだ、おまえだって自分の伜を殺した下手人がほかにあるとすれば、そいつを捜しだしたいと思うだろう、そうじゃないか」

「へえ」と伊与吉は眼を伏せた、「それはまあ、なんですが、べつにそうしたからって、死んだ卯之吉が生きけえって来るわけじゃあねえし」

「じゃあ訊くが、下手人でもないお絹が、お仕置になるのも構わないのか」

「お絹ぼうは」と伊与吉が云った、「下手人じゃあねえのですか」