Classici giapponesi con furigana
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だるまやひゃっかてん
だるまや百貨店
宮本 百合子
Leggi だるまや百貨店 (だるまやひゃっかてん) di 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 5178 caratteri · 11 schermate
「ふーむ」
この山陰の地方は昔から南無阿彌陀仏が盛で、家の格式や財産を仏壇の大きさではかる習慣がある。仏壇の世話は大抵男がやった。税で動けぬ上に寺へ年一二包ずつ戸数割で米だの綿その他を納めなければならない。この節の暮しになっても、戸数割は元と同じだし、どの年よりも「仏壇さんを売らんうちは」と、見栄をはりあっているのであった。岩太郎の身になると、安井とこでは年よりに寺まいりもようさせんようになったと云われるのが口惜しくて、無理に無理をしている。
たけをは自分が一日十五時間も人いきれの裡に精根をつかって立ちとおし、脚の甲までむくませ、髪のつやさえないようにして僅かの金でもとって来るようになってから、寺が勢力をもって自分らの生活からあれこれとかすめるのがだんだんいやになった。寺への納めものときくと、むざむざ手のひらを剥いでゆかれるような心持がする。
「寺ときくと、あの大遠忌思い出してぞっとするわ」
「ほんになア……、あのときはえらかった」
永平寺の大遠忌のとき、だるまや百貨店では一日十万人の客が入ったといわれた。客の中で上気せて倒れた者も出たが、それがすむと病気になってやめた女店員がたけをの玩具部だけで三四人あった。