Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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つぼみ

つぼみ

宮本 百合子

Leggi つぼみ di 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 21.918 caratteri · 44 schermate

Aozora Bunko

それでは事がめんどうと

ひげのおじさんは一人ずみ

御念の入ったばり方と

びっくりおどろくだるまさん

月に一度は大師さん

参るたびごと買うて来る

だるまのかずはサテサテまあ

このでっかいたなでさい

あふれるまでにのってある

丈の二尺もあるのから

五分ちょっきりのものまでも

ずらっとならんでのって居る、

いずれもそろってめっかちで……

ひげのおじさんはおねがいの

叶ってしまうそれまでは

眼玉は入れてやらぬと云う……

それじゃあおじさんが死ぬるまで

わしらはやっぱりめっかちだ、

師走の晦日におじさんは

古参の順に降させて

「この性わるなだるまめは

一寸も利益がないのみか

朝晩湯水をくらい居る」

ひとあしポーンとけってから

丁稚のおもちゃにやっちまう

さんざんけられてでこぼこに

なって中味の出た時に

かまどの地獄に

なげられる、……

だるまと生れたかなしさに

逃げ出そうにも足はなし

むざむざひどい目に合って

死んで行くのをまって居る

かなしい心をなんとしよう、

ひげの御じさんあんたはあ

何と云うどえらい御方じゃろう

新らしい内はちやほやと

どうぞ利益の有るようと

かってなことをいのり上げ

古くなったら三年目

かまどで地獄の目を見せる