Classici giapponesi con furigana
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ながうたかんじんちょう
ながうた勧進帳
酒井 嘉七
Leggi ながうた勧進帳 (ながうたかんじんちょう) di 酒井 嘉七 (さかいかしち) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 12.698 caratteri · 26 schermate
一
師匠の名は杵屋花吉と申されました。年は二十三、まだ独身でございました。何んでも、七つか、八つの時から、長唄のお稽古を始められたのだそうでございまして、十七の春には、もう、立派な名取さんであった、というのでございますから、聡明なお方には、違いなかったでございましょう。
しかし、それにいたしましても、あの傍の見る目もいじらしい程な、お母さんのきついお仕付けがございませんでしたならああも早くから、お師匠さんにはなれなかったに相違ございません。お母さんにしてみますれば、何んでも一人前の師匠にしてやりたいと思う、親心からのお仕付けに違いなかったのではございましょうが世間の口は煩いものでございまして、人の子であればこそ、ああまでも出来たもの、自分の腹を痛めた子供であれば、いくら心を鬼にしても、あれだけのお仕込みはできますまい、等と噂していた様でございます。
師匠はすっきりとした身体つきの、とても美しいお方でございました。睫毛の長い、切れ長の眼に少し険があると云えばいえますものの、とても愛嬌のある子供子供したお方でございました。何しろ、お母さんが頼りにしていられる唯一人の娘さんでございますから、それはもう、文字通りの、箱入り娘でございまして、どこへ行かれるのにも、お母さんがついて行かれ、決して、一