Classici giapponesi con furigana
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なつかしいなかま
なつかしい仲間
宮本 百合子
Leggi なつかしい仲間 (なつかしいなかま) di 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 4477 caratteri · 9 schermate
友達ということを思うと、私の心にきっと甦って来る一つの俤がある。
村上けい子さんといったあの子は今どんな風に暮しているのだろうか。やっぱり東京にいるのかしら。それとも、どこかの田舎の町にでもいるのかしら、それとももうこの世の中にはいない人になってしまってでもいるのだろうか。そういう風にこの二十何年間のうつりゆきを、まるで絶えている消息のなかに探るのである。私が小学校の六年だったとき、一年したの級に村上さんという生徒がいて、紡績の絣の着物と羽織に海老茶の袴をはいて、級で一番背が高かったばかりでなく、成績が大変いいのと、成績がいいのに、その組にいる武さんと云った金持の子が何かというといじめるというので、注意をひかれていた。大柄のおとなしい縹緻よしで、受け口のつつましい村上さんに意地わるをする武さんという娘は、その頃珍らしい贅沢な洋服姿の登校であった。襞のどっさりついた短い少女服のスカートをゆさゆささせながら、長い編上げ靴でぴっちりしめた細い脚で廊下から運動場へ出て来る細面の上には、先生の腹のなかも見とおしているような目があった。
女学校へ入ってからも、弟がその学校にいたので、私は毎日かえりにはそこへ寄る。