Classici giapponesi con furigana
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まなづるとダァリヤ
まなづるとダァリヤ
Leggi まなづるとダァリヤ di Miyazawa Kenji (宮沢 賢治) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 2848 caratteri · 6 schermate
「あなたは今日はいつもより、少し青ざめて見えるのよ。きっとあたしもさうだわ。」
「えゝ、さうよ。そしてまあ」赤いダァリヤに云ひました「あなたの今日のお立派なこと。あたしなんだかあなたが急に燃え出してしまふやうな気がするわ。」
赤いダァリヤの花は、青ぞらをながめて、日にかがやいて、かすかに笑って答へました。
「こればっかしぢゃ仕方ないわ。あたしの光でそこらが赤く燃えるやうにならないくらゐなら、まるでつまらないのよ。あたしもうほんたうに苛々してしまふわ。」
やがて太陽は落ち、黄水晶の薄明穹も沈み、星が光りそめ、空は青黝い淵になりました。
「ピートリリ、ピートリリ。」と鳴いて、その星あかりの下を、まなづるの黒い影がかけて行きました。
「まなづるさん。あたしずゐぶんきれいでせう。」赤いダァリヤが云ひました。
「あゝきれいだよ。赤くってねえ。」
鳥は向ふの沼の方のくらやみに消えながらそこにつゝましく白く咲いてゐた一本の白いダァリヤに声ひくく叫びました。
「今ばんは。」
白いダァリヤはつゝましくわらってゐました。
※
山山にパラフ※ンの雲が白く澱み、夜が明けました。