Classici giapponesi con furigana
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めおとよろい
めおと鎧
山本 周五郎
Leggi めおと鎧 (めおとよろい) di 山本 周五郎 (やまもとしゅうごろう) in giapponese con furigana. JLPT N1. Tocca una parola per il significato.
N1 · avanzato · kanji e kana moderni · 12.130 caratteri · 24 schermate
家康はよくよくあらためたのち、それはおのれのふところにおさめた。「幸長どのから、なにか口上はなかったか」「なにもござりません」「そうか、さぞつかれたであろう。今宵はここへ寝てゆくがよい」そう云って家康は扈従をよび、孫兵衛に食事を与えるように命じた。
しゅびよく大役をはたした孫兵衛は、接待の酒にもこころよく酔って、与えられた寝所にはいった。そこまで張りつめた気持で、ひとすじに誤りなくやりとおして来たが、やくめを無事にはたして、はりつめていた心がゆるんだときに、そのときにかれの「覚悟」がよろめきだした。夜半にふと眼ざめたかれは、そのまま寝つかれぬままに――さてこれからどうするか、ということを考えた。治部少輔のめつけの眼をくらますためには、いかなる方法をとってもよい、ごしゅくんはそう云われた。また与吉郎を斬ったことは、自分としては為すべきことを為したという意味で悔いはないけれども、それではこのまま屋敷へ帰れるかという疑問があった。与吉郎には弟がいる。親族もある。かれらが黙って、孫兵衛のしたことをうけいれる筈はない。ことによると、弥五郎はもうおれのあとを追って屋敷を出ているかもしれぬ。