Classici giapponesi con furigana
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ゆずゆ
ゆず湯
岡本 綺堂
Leggi ゆず湯 (ゆずゆ) di 岡本 綺堂 (おかもときどう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 13.255 caratteri · 27 schermate
徳さんは廿四五で顔付きもからだの格好も阿母さんに生き写しであったが、男としては少し小柄の方であった。それに引きかえて妹のお玉さんは眼鼻立ちこそ兄さんに肖ているが、むしろ兄さんよりも大柄の女で、平べったい顔と厚ぼったい肉とをもっていた。年は二十歳ぐらいで、いつも銀杏がえしに髪を結って、うすく白粉をつけていた。
となりの口入屋ばかりでなく、近所の人はすべてお玉さん一家に対してあまり好い感情をもっていないらしかった。お玉さん親子の方でも努めて近所との付き合いを避けて、孤立の生活に甘んじているらしかった。阿母さんは非常に口やかましい人で、私たちの子供仲間からは左官屋の鬼婆と綽名されていた。
お玉さんの家の格子のまえには古風の天水桶があった。わたし達がもしその天水桶のまわりに集まって、夏はぼうふらを探し、冬は氷をいじったりすると、阿母さんは忽ちに格子をあけて、「誰だいいたずらをするのは……」と、かみ付くように呶鳴り付けた。雨のふる日に露地をぬける人の傘が、お玉さんの家の羽目か塀にがさりとでもさわる音がすると、阿母さんはすぐに例の「誰だい」を浴びせかけた。わたしも学校のゆきかえりに度々この阿母さんから「誰だい」