Classici giapponesi con furigana
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イグアノドンのうた
イグアノドンの唄
中谷 宇吉郎
Leggi イグアノドンの唄 (イグアノドンのうた) di 中谷 宇吉郎 (なかやうきちろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 10.469 caratteri · 21 schermate
その時、食卓の話題に上ったのは、この五年前の『ロスト・ワールド』の話である。もう大きくなった子供たちには、「おやじさんの嘘」もすっかりばれてしまっていたが、人界を遠く離れた、アマゾンの秘境がもつ特異の妖しい美しさは、依然として頭の底に残っていたらしい。「ほら、あの失われた世界への入口のところ、カヌーがもう行けなくなるあたりね。あの細い川のところ、あそことても綺麗だったわ」といい出したのは、そんなことなどとても憶えていそうもない二女であった。
探検隊を乗せた二隻のカヌーは、隠された細流の入口に達する。浅黄色の葦が一面に生い茂った葦叢の中を、数百碼ばかり無理にカヌーを押して行くと、突如として、静かな浅い流れに出る。水は驚くほど透明で底は美しい砂になっている。川幅は二十碼くらいの狭い流れであって、両岸の植物は、自然の豪奢の限りを見せている。それはまさに仙境であり、これこそ失われた世界への入口なのである。繁り誇った熱帯の草木は、水面の上に生いかぶさって、自然の天蓋を作り、緑の葉をとおして来る黄金色の日光は、黄昏を思わせる美しさである。その青緑のトンネルの下を、緑の静かな流れが行く。