Classici giapponesi con furigana
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インドラのあみ
インドラの網
Leggi インドラの網 (インドラのあみ) di Miyazawa Kenji (宮沢 賢治) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 23.369 caratteri · 49 schermate
そしていつか薄明は黄昏に入りかわられ、苔の花も赤ぐろく見え西の山稜の上のそらばかりかすかに黄いろに濁りました。
そのとき私ははるかの向うにまっ白な湖を見たのです。
(水ではないぞ、また曹達や何かの結晶だぞ。いまのうちひどく悦んで欺されたとき力を落しちゃいかないぞ。)私は自分で自分に言いました。
それでもやっぱり私は急ぎました。
湖はだんだん近く光ってきました。間もなく私はまっ白な石英の砂とその向うに音なく湛えるほんとうの水とを見ました。
砂がきしきし鳴りました。私はそれを一つまみとって空の微光にしらべました。すきとおる複六方錐の粒だったのです。
(石英安山岩か流紋岩から来た。)
私はつぶやくようにまた考えるようにしながら水際に立ちました。
(こいつは過冷却の水だ。氷相当官なのだ。)私はも一度こころの中でつぶやきました。
全く私のてのひらは水の中で青じろく燐光を出していました。
あたりが俄にきいんとなり、
(風だよ、草の穂だよ。ごうごうごうごう。)こんな語が私の頭の中で鳴りました。まっくらでした。まっくらで少しうす赤かったのです。
私はまた眼を開きました。