Classici giapponesi con furigana
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ガラマサどん
ガラマサどん
佐々木 邦
Leggi ガラマサどん di 佐々木 邦 (ささきくに) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 99.079 caratteri · 202 schermate
「何に、頭は確かだよ。口から出まかせの駄法螺を吹くんだ」
「決闘そのものは本当だろうね?」
「受合わないよ。同じ法螺を幾度も吹いている中に、自分でも本気にしてしまうのらしい。震災を知らなかった話も、この頃では自分の度胸の所為にしているんだもの。入院していたなんてことは決して言わない」
「面白い爺さんだ。その決闘を一席弁じさせてやろう」
と私はつい調子づいた。後から考えて見ると、これがいけない。
社長は昼過に戻って来た。
「熊野君」
「はあ」
「君は我輩の爛柯を見たね?」
「はあ?」
「元信の爛柯だ。『爛柯の図』だ」
「さあ」
「覚えていなければ話にならない。宜しい」
と社長はもうお冠を曲げかけた。折角御機嫌で帰って来たのに惜しいことだと思ったが、仕方がない。
「…………」
「松本君」
「はあ」
「君は覚えているか?」
「はあ。あの碁を打っている絵でございましょう」
「然うさ」
「結構に拝見致しました」
と松本さんは成功した。その絵なら私も見せて貰ったが、今更功名争いも出来ないから、黙っていた。
「あの爛柯が○○伯爵家の売立に出ていたんだよ」
「はゝあ」
「同じ元信でも我輩の持っている方が余っ程好い。