Classici giapponesi con furigana
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ガラマサどん
ガラマサどん
佐々木 邦
Leggi ガラマサどん di 佐々木 邦 (ささきくに) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 99.079 caratteri · 202 schermate
「先ずもって無罪放免か? あゝあ」
と私は伸びをした。
「いや、未だ安心出来ないよ」
と中島さんが笑った。
「何かあるんですか?」
「これから話があると言ったろう?」
「はあ。しかしお説法は毎日会社で聞いていますから平気です」
「お説法じゃない」
「それじゃ何ですか?」
「義太夫だよ」
「はゝあ」
「金曜日だからね。お師匠さんが来ている」
「成程」
「皆逃げてばかりいるものだから、斯ういう時だと思って、二段ぐらい聞かせるよ」
「おや/\」
と私はウンザリした。
「矢張り唯じゃ堪忍してくれないな」
と松本さんが歎息した。
「社長は勘定高いからね」
「はあ」
「昼間の中からその積りでいたのかも知れない」
「はゝあ」
「それじゃ、あやまりにつれて来いとでも仰有ったんですか?」
と私は訊いた。
「さあ。兎に角、癖になるから一番取っ占めてくれという御註文さ」
「成程」
「迷惑なのは僕だよ」
「決してお恨みには存じません」
「恨まれて溜まるものか」
「ハッハヽヽ」
「何の罪もないのに、赤石さんから書画骨董の講釈を一時間余り聞かされた上に、これから義太夫を二段聞かされるんだからね」
「お気の毒ですな」
「飛んだ巻き添えさ」