Classici giapponesi con furigana
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ドグラ・マグラ
ドグラ・マグラ
夢野 久作
Leggi ドグラ・マグラ di 夢野 久作 (ゆめのきゅうさく) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 424.847 caratteri · 824 schermate
その掌の中には、二個月前にこの解放治療場に這入ると直ぐに拾ったラムネの玉と、きょう掘り出した魚の骨との外に、赤いゴム櫛の破片と、小指ほどの硝子管の折れたのが光っていた。
「これは、お前が土の中から掘り出したのだろう」
呉一郎は喘ぎ喘ぎうなずいた。博士の顔と四ツの品物とを見比べつつ……。
「ウム……ところでこれは何だね。何の役に立つのかね、これは……」
「それは青琅の玉と、水晶の管と、人間の骨と、珊瑚の櫛です」
呉一郎は別段考えるでもなく、無雑作にそう答えると間もなく、博士の手から四個のガラクタとハンカチを受け取って、石のように固く結び固めると、如何にも大切そうに懐中の奥深く押し込んだ。
「フーム。……ではお前は何のためにそんなに一所懸命になって、土を掘り返しているのだね」
呉一郎は又も土に打ち込みかけた鍬の左手に杖ついて、右手で足の下を指した。
「ここいらに女の屍体が埋まっているのです」
「ウーム。ナルホド。ウーム」
と正木博士は唸った。そのまま鼻眼鏡ごしに呉一郎の両眼を穴のあく程深く覗き込みつつ、厳格なハッキリした言葉付きで、一句一句、相手の耳に押し込むように問うた。