Classici giapponesi con furigana
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ドグラ・マグラ
ドグラ・マグラ
夢野 久作
Leggi ドグラ・マグラ di 夢野 久作 (ゆめのきゅうさく) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 424.847 caratteri · 824 schermate
姪の浜の石切場を出ると飛ぶように急いで家に帰って、モヨ子と何かしら打合わせた。多分、母屋の雨戸の掛金を内側から外しておく事や、土蔵の鍵だの、蝋燭だのいうものを用意しておく事であったろうと思われるが……それから呉一郎は家中が寝鎮まるのを待って母屋へ忍び込んで、そっとモヨ子を呼び起した。……ところで無論モヨ子はこの時まで、こうした新郎の要求の真実の意味を知らなかったようである。云う迄もなく呉一郎も、イザというドタン場までは故意と真実の事を話さずに、高圧的な命令の形で、熱心に迫ったものらしいので、モヨ子も真逆にそれ程の恐ろしい計劃とは知らずに、ただ当り前の意味に解釈して、非常に恥かしい事に思い思い躊躇していたらしい事が、戸倉仙五郎の話に出ている前後の状況で察せられる。……けれどもモヨ子は気質が温柔しいままに結局、唯々として新郎の命令に従う事になった。そいつを呉一郎の呉青秀は蝋燭の光りを便りにして土蔵の二階に誘い上げた……という順序になるんだ。そこでその現場に関する調査記録を開いてみたまえ」
「……………」
「……それそれ。そこん処だ。階下より蝋燭の滴下起り……云々と書いて在るだろう。