Classici giapponesi con furigana
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バットクラス
バットクラス
岡本 かの子
Leggi バットクラス di 岡本 かの子 (おかもとかのこ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 6432 caratteri · 13 schermate
――失礼な――だがためしに売って見ようか――だが――。
午前十一時半。ふらんす風の正式の「昼の朝飯」前に夫人は居間附応接室で彼女の夫と朝の挨拶を交す。
モーニングの夫は眉を動かして、
「結構な天気じゃないか、奥」
そして彼はあらゆる問題に五分から二十分間位討論する用意は持って居る。「イギリスがもし注意を欠くなら」という前提で。だが、それから永くなるとぐっと反身になって、
「むろん、わしよりもそちらがこの問題についてはセンシブルな意見を持たるる筈だが」
と、微笑にまぎらす。夫人もまた、たった一つの方法で夫の一日の機嫌をよくして置く。それは彼の名声に関して話すことだ。
「××伯爵がたいへんあなたの事をよく云って居られました」
この一言の注射はスワンソン氏の上機嫌を二十四時間保たしめる。
夫人は後妻だ。彼女が前に経験した初婚の年齢の均衡の取れた夫婦関係では夫が青臭く匂って張合いが持てなかったが、今の「若く美しき後妻」の位置とても彼女を緊張させは仕無い。ただ割合いに煩わされず勝手な懐疑と孤独とを自分に侍らせて居られるのを取柄として居る。
彼女はなぜスコッチ服の若い門番に眼をつけ無いか。