Classici giapponesi con furigana
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ヒロシマのこえ
ヒロシマの声
豊島 与志雄
Leggi ヒロシマの声 (ヒロシマのこえ) di 豊島 与志雄 (とよしまよしお) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 3862 caratteri · 8 schermate
理想の実現には長年月を要するだろう。だが地の利は得ている。太田川の七つに分岐してる清流が市街地を六つのデルタに区分し、北方は青山にかこまれ南方へ扇形をなして海に打ち開け、海上一里ほどの正面に安芸の小富士と呼ばるる似ノ島の優姿が峙ち、片方に宇品の港を抱き、その彼方は、大小の島々を浮べてる瀬戸内海である。ここに建設される平和都市の予見は楽しい。
だが、まずそれまでは、ヒロシマの声に耳を傾け、その声を自分自身のものともしなければならない。ヒロシマは日本の中に在るのだ。軍備を廃止し戦争を放棄した日本に、平和擁護の声が起るのは当然のことだが、ヒロシマの声は最も痛切である。ヒロシマを忘れてる人がいはしないか。いつ如何なることがあっても、決して武器を手に執らないとの決意が出来ているか。ヒロシマを日本に持つことの苦難な光栄を人類に宣言するだけの覚悟があるか。講和条約が云々される折柄、これは根本的に重要な問題だ。戦争の大半は、人の心の中にある。