Classici giapponesi con furigana
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ピストルのつかいかた
ピストルの使い方
泉 鏡花
Leggi ピストルの使い方 (ピストルのつかいかた) di 泉 鏡花 (いずみきょうか) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 39.100 caratteri · 78 schermate
……お月様の森の、もみじですもの、色は照りますわ。――余り綺麗だから、一葉二葉、枝のを取って来たのを――天狗がですよ。白い饅頭にさして、その紅い鳥冠にしたんだって言ったんですがね。
――市から監督につけておく、山まわりの巡吏に、小酷く叱られましたとさ、その二三枚葉をったのを。……天狗でも巡吏にはかなわないんですわね。もっとも、手でなんぞ尋常なんじゃなくッて、羽団扇で払いたのかも知れません。……ああ、あの、緋葉がちらちらと散りますこと。ひとりで散れば散るんですけれど。……この風の止んだ静かな山の暮方に、でもどこかそこらの丘の上から、意趣返しに羽団扇で吹かしているのかも知れません。」
兀並んだ丘は一つずつ、山深き奥へ次第に暗い。
「近常さんは、それですから幻の月の世界へ、縋りついて攀上るように、雪の山を、雪の山を、ね、貴方、お月様の御堂を的に、氷に辷り、雪を抱いて来なすって、伏拝んだ御堂から――もう高低はありません、一面白妙なんですから。(今戻ったぞ、これの、おお、この寒いに、まだ石碑さえ立てないで、面目ないが、ほかに行く処は、ようないのじゃ。)とこの塚に、熱い涙をほろほろと挨拶をなすった心の裡。