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Classici giapponesi con furigana

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フレップ・トリップ

フレップ・トリップ

北原 白秋

Leggi フレップ・トリップ di 北原 白秋 (きたはらはくしゅう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 145.698 caratteri · 293 schermate

Aozora Bunko

「羊はもう出て来ないのですか。」と私は歩きながら場長さんに訊ねた。

「緬羊ですか、いや、雨が降り出したのでもう入れてしまいました。なんならもう一度外へ出して見ましょう。雨も止んだようですから。」と、その人は答えて、「それじゃ、どうぞ此方へ。」と緬羊舎の方へ急いだ。

蔭の深い楡の二、三本の木立が、其処には幽雅な雨霧をまだ梢の緑に保っていた。

何という完全な楡の象であったろう。楡ほど枝ぶりの整った木は珍らしい。殊にそれが老木になったほど喬く、また鬱蒼と張っている。観ていていかにも北方の木の母だという感じがする。

その木立に一本の山査子がまた隣っていた。

製えたばかしの白木の卓子と二、三脚の同じ白木の長椅子とがその蔭に出しっぱなしであった。卓子も長椅子もじっくりと湿っていた。

私たち――Aさんと、医専の二人と庄亮と私とは、その楡の根方に座をしめた。

少し離れて左手にまた一本の、それは最も完全な老木の楡が涼しい繁りをそよがしていた。その蔭に正方形の白木の壇が据えられてあった。そうして白木の卓子も置かれてあった。つい前日に摂政宮殿下の御座所だったとのことであった。