Classici giapponesi con furigana
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せんきゅうひゃくにじゅうさんねんなつ
一九二三年夏
宮本 百合子
Leggi 一九二三年夏 (せんきゅうひゃくにじゅうさんねんなつ) di 宮本 百合子 (みやもとゆりこ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 7898 caratteri · 16 schermate
わるく赤っぽく、光る金箔で霞を置いた仕切りの中に、近江八景がまるで風情のない田舎くさく稠密な筆で描いてある。おそらく田舎画描きの大作の一であったのだろう。
力のかぎり画の具のかぎりと云う風に、土佐風、南画的調子こきまぜて書いてある。仮えば矢走せの帰帆を意味するのだろう、僅に白い大きな円い月とまばらにとぶ雁で夕景を偲ばせる湖面に、そばだつ山は、なだらかな、浮世絵風の山である。ところが、一つの金じきりを距てた此方の三井寺の鐘楼をのせた山は、峨々としてそびえ立つ、北清の山嶺に似て居る。
彼女は、それを眺めて居ると何とも云えず悲惨な、苦しい心持が迫って来た。
恐らく、彼女の母や祖母は、この屏風を一つの栄ある飾として、彼女等の一世一代の婚礼をしたのだろう。生活の無智、無感覚、頭の低さが、この屏風を見るに堪えることで代表されて居るようにも思う。
惨酷な冗談
A、やきのりの罐をいじって居る。
私、吉田さん達にこの海苔ではないのを買っていらしったのでしょう。やっぱり男ね。
A、あれ丈だったろう? 僕が三越へ買いに行ったのは。ぐずぐずして居ると、いろいろほしくなるから、さっさとかえって来た。