Classici giapponesi con furigana
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ひとあしおさきに
一足お先に
夢野 久作
Leggi 一足お先に (ひとあしおさきに) di 夢野 久作 (ゆめのきゅうさく) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 40.200 caratteri · 79 schermate
私はホッとしながら毛布にもぐり込んだ。徹底的にタタキ付けられた時と同様の残酷さを感じながら……。
二
午食が済むと、青木が寝台の隅で、シャツ一貫になって、重たい義足のバンドを肩から斜かいに吊り着けた。その上からメリヤスのズボンを穿いて、新しい紺飛白の袷を着ると、義足の爪先にスリッパを冠せてやりながら、大ニコニコでお辞儀をした。
「それじゃ出かけて参ります。今夜は片っ方の足が、どこかへ引っかかるかも知れませんが、ソン時は宜しくお頼み申しますよ。アハハハハハ。お妹さんのお好きな紅梅焼を買って来て上げますからナ。ワハハハハ」
と訳のわからない事を喋舌って噪ゃいでいるうちに、ゴトンゴトンと音を立てて出て行った。
青木の足音が聞えなくなると私もムックリ起き上った。タオル寝巻を脱いで、メリヤスのシャツを着て、その上から洗い立ての浴衣を引っかけた。最前看護婦が、枕元に立てかけて行った、病院備え付の白木の松葉杖を左右に突っ張って、キマリわるわる廊下に出てみた。
云う迄もなく、コンナ姿をして人中に出るのは、生れて始めての経験であった。だから扉を締めがけに、片っ方の松葉杖の所置に困った時には、思わず胸がドキドキして、顔がカッカと熱くなるように思ったが、幸い廊下には誰も居なかったので、十歩も歩かないうちに、気持が