Classici giapponesi con furigana
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まんのし
万の死
小川 未明
Leggi 万の死 (まんのし) di 小川 未明 (おがわみめい) in giapponese con furigana. JLPT N3. Tocca una parola per il significato.
N3 · intermedio · kanji e kana moderni · 4457 caratteri · 9 schermate
まのわるいときというものは、すべて、そういうものさ。気のついたときは、もうおそい。しかたがないから、おつるさんは、問屋へ引きかえしたんだよ。」
「かわいそうにな、問屋は貸さなかったんでしょう。」
「そうだな。おつるさんは、はたらいて返すから、どうかお金を貸してくださいと、主人に頼んだのだよ。思いやりも、情けもない主人は、すげなく断ったのです。」
「なんといって。」と、万は、顔を赤くしながら、こみ上がってくる感情を、押さえきれませんでした。
「あんまり、あんたは虫がよすぎる、この金の出入りのせわしい暮れに、自分の不注意から金をなくしたといって、また貸せというのは。こちらもいそがしいので、いちいちたのみをきいていられない。なんとおっしゃっても、今日はだめです、ってね。」
「困るからたのむんじゃないか! それから、どうしたの?」
「いつまでも、家では、おつるさんが帰らないので大騒ぎとなり、いつしか村じゅうのものが飛び出して、夜中まで方々を探したがわからなかった。二、三日すると、死骸が川下の方へ浮かんだのだ。その当座は、みんなが、問屋の主人をわるくいわないものはなかったよ。