Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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さんりょうせいべえとめいばあさづき

三両清兵衛と名馬朝月

安藤 盛

Leggi 三両清兵衛と名馬朝月 (さんりょうせいべえとめいばあさづき) di 安藤 盛 (あんどうさかん) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 8144 caratteri · 17 schermate

Aozora Bunko

敵のかこみを蹴破って

「この畜生、畜、畜生――畜……」

とさけびながら、胸板をつづけさまに二太刀さして、

「まだ、まだ、まいらぬか」

と、えぐっていたが、さきほどよりの激戦に、力つきた清兵衛は、敵がたおれたと知って、そのまま、おりかさなって気絶してしまった。

敵のかこみを蹴破って

朝月は、狂気のようになって、いななきながら、その周囲をかけめぐった。そこを通りかかったのは七、八人の明兵で、

「倭奴がたおれている」

「首を斬れ」

と、清兵衛を引き起こそうとするのを見た朝月は、いきなり一人の肩さきをくわえ、空中にほうり上げ、さらに二人をけつぶした。

「わあッ」

「これは竜馬だ」

「生け捕れ」

「殺せ」

明兵は、朝月めがけて、槍や青竜刀をかざしてせまった。人馬一騎討ちのものすごい光景が、どっと、もえあがる火にうき上がったのを見たのは味方であった。

「おお、あれは朝月ではないか」

「清兵衛はどうした」

「馬でも日本の馬だ。明兵にうたせるな」

「心得た」

「朝月――」

と声をかけて、そこへどやどやとかけつけてくる。味方を見た朝月は、いきなり気絶した清兵衛の鎧の胴をくわえ、明兵をけちらして、まっしぐらに、城の門へとかけこんでいった。