Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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さんごくし

三国志

吉川 英治

Leggi 三国志 (さんごくし) di 吉川 英治 (よしかわえいじ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 161.356 caratteri · 323 schermate

Aozora Bunko

「いま、袁煕、袁尚の兄弟は、遼西の烏丸(熱河地方)におるという。この際、放棄しておいては、後日の禍いになろう。遼西、遼東の地をあわせ定めておかなければ、冀北、冀東の地も永久に治まるまい」

彼の壮図のもとに、ふたたび大軍備が命ぜられたが、もとよりこれには曹洪以下、だいぶ異論も多かった。

ここはすでに遠征の地である。遠征からまた遠征へ、そうした果てなき制覇に邁進している間に、遠い都に変が起ったらどうするか。また荊州の劉表、玄徳などが、留守をうかがって、虚を衝いたらどうするか。

実に当然な憂いであった。

――が、ひとり郭嘉は、曹操の大志を支持して、

「冒険には違いないが、千里の遠征も、制覇の大事も、そう二度三度はくり返されません。すでに都を去ってここまできたものを千里征くも、二千里征くも大差はない。ことに、袁紹の遺子を流浪させておけば、連年、どこかで叛乱を起すにちがいありません」

議事は決した。

遼西、遼東は、夷狄の地とされている。かつて体験のない外征であった。ために、軍の装備や糧食の計には万全が尽された。戦車、兵粮車だけでも数千輛という大輜重隊が編制された。