Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

ja-reading.com

Leggi i classici giapponesi online con furigana. Filtra per livello JLPT, tocca una parola per il significato e traduci una frase.

さんごくし

三国志

吉川 英治

Leggi 三国志 (さんごくし) di 吉川 英治 (よしかわえいじ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 161.356 caratteri · 323 schermate

Aozora Bunko

うかと、そのあとで云いたした。

「ごもっともでござる」

と、関羽も同意だったので、周倉のまえに戻ってくると、気の毒そうに云い渡した。

「ご簾中には、云々のおことばでござる。――ここはひとまず、山寨へ帰って、またの時節を待ったがよかろう」

「至極な仰せ。――身は緑林におき、才は匹夫、押して申しかねますなれど、きょうの日は、てまえにとって、実に、千載の一遇といいましょうか、盲亀の浮木というべきか、逸しがたい機会です。もはや一日も、悪業の中には生きていられません」

周倉は、哭かんばかりにいった。真情をもって訴えれば、人をうごかせないこともあるまいと、縷々、心の底から吐いてすがった。

「……どうか、どうか、てまえを人間にして下さい。いま将軍を仰ぐこと、井の底から天日を仰ぐにも似ております。この一筋のご縁を切られたら、ふたたび明らかな人道に生きかえるときが、あるや否やおぼつかなく思われます。……もし大勢の手下どもを引き具してゆくことが、世上にはばかられての御意なれば、手下の者は、しばらく裴元紹にあずけ、この身ひとつ、馬の口輪をとらせて、おつれ願いとう存じまする」

関羽は、彼の誠意にうごかされて、ふたたび車の内へ伺った。