Classici giapponesi con furigana
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みうらろうじんむかしばなし
三浦老人昔話
岡本 綺堂
Leggi 三浦老人昔話 (みうらろうじんむかしばなし) di 岡本 綺堂 (おかもときどう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 113.637 caratteri · 224 schermate
今こゝのまえを通ると清元の浚いの立看板がある。ほかの太夫はみんなお馴染だが、そのなかに唯った一人、喜路太夫というのが判らねえ。どんな太夫だか一段聴いて、上手ならば贔屓にしてやるんだ。そのつもりで通してくれ。」
酔った連中はずん/\押上ろうとするのを、帳場の者どもはあわてゝ遮りました。
「いけません、いけません。いくら土地の方でも今晩は御免を蒙ります。」
「どうしても通さねえか。そんならその喜路太夫をこゝへ呼んで来い。どんな野郎だか、面をあらためて遣る。」
なにしろ相手は大勢で、みんな酔っているのだから、始末が悪い。帳場の者も持余していると、相手はいよ/\大きな声で怒鳴り出しました。
「さあ、素直におれ達を通して浄瑠璃を聴かせるか。それとも喜路太夫をこゝへ連れて来て挨拶させるか。さあ、喜路太夫を出せ。」
この捫着の最中に、なにかの用があって小坂さんの喜路太夫が生憎に帳場の方へ出て来たのです。しきりに喜路太夫という名をよぶ声が耳に這入ったので、小坂さんは何かと思って出てみると、七八人の生酔いが入口でがや/\騒いでいる。帳場のものは小坂さんがなまじいに顔を出しては却って面倒だと思ったので、一人がそばへ行って小声で注意しました。