Classici giapponesi con furigana
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さんりょうきょう
三稜鏡
佐左木 俊郎
Leggi 三稜鏡 (さんりょうきょう) di 佐左木 俊郎 (ささきとしろう) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 21.347 caratteri · 42 schermate
「実験のお手伝いなのでしょうか?」
「君でないと困るものだからね」
「併し、僕のような不器用な人間が、果して、外科医として立つことが出来るのでしょうか?」
「今は、手先の問題じゃなく、頭脳の問題だからなあ」
「僕も、頭脳の方には自信を持てますが、手先の方には全然自信を持てないものですから。この前も、僕は、自分の不器用なのに悲観して逃出したんです。先生の研究の助手にして頂いて、先生と一緒に研究の出来ることは僕に取っては非常に嬉しいことですが、併し、何時までやっていても、外科医として立つことが出来ないのなら、全く仕方のないことですから。でなかったら、僕だって、逃出すのではなかったのですが」
「手先よりも、君、頭脳の問題だよ」
「笠松先生! 併し、外科医術の理想が、首と胴との接合として、そんなことが果して出来るのでしょうか?」
「研究は要するだろうが……」
私はそんなことを云ってお茶を濁した。併し、私には、それで、患者の発病の原因が、朧気ながらわかって来て、患者は、外科の医学生か、或いは大学を出たばかりの外科医者で、笠松と云う医者の助手をしていたのに相違なかった。併し、患者は、外科医に取っては極めて重要な手先が、思うように動かないのを気に悩んで、神経衰弱から、次第に現在の病状に進んで来たのであろう、何れにしても、患者が(――