Classici giapponesi con furigana
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ふちんぐんかんのみほん
不沈軍艦の見本
海野 十三
Leggi 不沈軍艦の見本 (ふちんぐんかんのみほん) di 海野 十三 (うんのじゅうざ) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.
N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 11.749 caratteri · 24 schermate
一体そういうものが、博士のお力によりお出来になりましょうか」
これに対して、博士の返答は、もとより聞かれなかった。しかし特使は、失望することなく、いやむしろ相当の自信ありげに、金博士が怪しき燻製肉ノクトミカ・レラティビアの見本全部を喰べ終るのをしずかに見まもっているのであった。
3
卓上の一切を平げ終ったとき、金博士は嵐のような溜息を立てつづけに発したことであった。
今までに博士が、燻製肉を喰べて、こんな大袈裟な溜息をついたことは一度もなかった。ということは、恐るべき忌わしき妖毒が、今や金博士の性格を見事に切り崩したその証左と見てもさしつかえないであろうと思う。
「うふふん。じ、実に美味なるものじゃ。珍中の珍、奇中の奇、あたかもハワイ海戦の如き味じゃ。うふふん」
と、博士が暫くめに、感にたえたようなことばを吐いた。
「そんなにお気に召すなら、見本として、もっと持参してまいりましたものを」
「そうじゃったなあ。君も特使のくせに、気の利かぬことじゃ。尤もアメリカの軍人というやつは……」
「おっと、皆まで仰有いますな。それよりもさっき申上げた不沈軍艦の件ですが、博士のお力で、左様なものが出来るでございましょうか。