Lettura giapponese

Classici giapponesi con furigana

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アリゾナのめとら

世界怪奇実話II

牧 逸馬

Leggi 世界怪奇実話II (アリゾナのめとら) di 牧 逸馬 (まきいつま) in giapponese con furigana. JLPT N2. Tocca una parola per il significato.

N2 · avanzato · kanji e kana moderni · 45.877 caratteri · 91 schermate

Aozora Bunko

無礼です。恥かしい思いをさせるかも知れないじゃありませんか」

と、いきまくのだ。

女は徹頭徹尾、胡瓜のように冷静だったが、青年の言葉に勢いを得て、

「じゃあ、あたし主人へ電話をかけて、トランクの鍵を急いで持って来て呉れるように言いますわ」

で、電話のあるアンダスンの事務室へ這入って行ったが、本当に電話を掛けたのか、或いはかけた振りをしたのか、兎に角、一、二分して貨物室へ帰って来て、良人が不在で、使用人には鍵の在所が判らないから、では、今日のうちに鍵を持って、後からもう一度出直して来るというのだ。

「ところが、四時迄待ちましたがね、女も青年も、それっきり姿を見せませんし、臭気は愈いよ堪らなくなりますので、探査員マアクさんと、駅長のマッカアセイさんの意見で、これは警察を煩わしたほうが好いというので、御足労を願った訳です」

ライアンとトレスの二刑事は、案内されて荷物部屋へ這入って行く。アンダスンの指さすところに、成程大きなトランクが二つ転がっている。一つは、角型の黒のパッカア式で、他は汽船用といわれる平べったいやつ、前のよりは少し小さく、灰色を帯びた緑に塗ってある。